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儀一の城館旅

城館跡を訪れる際の注意点

 中世城館はその殆どが当時の建物が建っていない、いわば「遺跡」として日本各地に点在しております。有名な城館であれば地図の記載もされておりますが、歴史的経緯の明確でなかったり、遺構が今ひとつであったりする城館はそのまま歴史の闇に葬られようとしております。
 そんな城館を探訪するにあたり、手前の中で注意している事柄などをこの場で書いております。ここに書いた事が皆様の城館探訪のお役に立てればと思います。
 また皆様が城館探訪をした時に「これは危なかった」という事などがあれば、そちらもお教えくだされば嬉しく思います。

 皆様が楽しい城館探訪をされますように、手前も願っております。

当ページにおける危険項目早見表
不法侵入の危険編
 
山岳事故の危険編
蟻の門渡り ガレと落ち葉
 
生物達の危険編
野生動物 ハンター
人工物の危険編
電気柵

不法侵入の危険

 
 城館探訪で最も危険が大きいのはこれだと思います。
 平地にある中世城館跡は、大抵その土地の所有者が居られたりします。
何も残っていない原っぱでも、民家の庭先でもその土地の所有者が居る事には変わりないと思った方が良いと思われます。
 そうなると城館探訪する時には「不法侵入している可能性がある」事を頭に置いて訪問しなくてはならないと思います。まだ神社の境内になっている場所などであれば参拝がてら訪問もできたりしますが、場合によっては現住民が居られる所も少なくありません。最悪の場合は警察に通報され取調べを受ける事も考えられます。

 それらについての対策方法としては・・・

@ 土地所有者の許可を得て踏査させていただく。
A 道路から遺構を鑑賞させていただく。
B 周囲の住民からその土地の所有者について情報調査しておく。

 などの対策方法が挙げられます。
この中でも@がもっとも無難な方法と言えるでしょう。その土地の所有者であれば遺構についての情報などをお持ちの場合も少なくありませんし、場合によってはどの文献にも載っていない貴重な情報が得られる事もあります。ただ、いつも土地の所有者が居られるとは限らないですのでBの方法で情報を得るのも良いかと思います。
 いずれにしても土地の所有者からすれば城館探訪者は赤の他人です。そんな不特定多数な人達が自分の土地や家を覗いていると考えると薄気味悪い物があります。住居の周囲を廻りカメラやメモなどを取っていれば、周囲からは「泥棒の下調べ」に来ていると勘違いされても仕方ないところはあります。

 そこに住む住民の皆さんや後に城館探訪される方々の事を考えて、トラブルの無い城館探訪をしたいものです。

どんなに良い遺構があっても、みだりに入るのは控えましょう。
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山岳事故の危険
 
 これは山城に多い事なのですが、人から忘れられた城館は既に自然に帰りつつあるというのを忘れてはいけません。
 人々が来ないですから当然藪が生い茂っていたりします。さすがに何千m級の山には山城はありませんが、逆にその低山である事が危険意識を薄れさせる恐れもあります。登山関連の書籍を読んでも低山で遭難するケースはけして少なくありません。
 また急斜面において足を滑らせて転落する恐れすらありますし、帰るべき道が見つからず彷徨う内に夜になることすらもあります。


以下は秩父の小鹿野要害山のケースです。

こちらは戸蓋峠(つまり西側)から来ると遭遇する蟻の門渡です。
なんとも分かりづらいかと思いますが、この両脇は急斜面になっており、
木にしがみつく事ができなかったらとても渡ってくる事はできないでしょう。
仮に落ちてしまったら・・・もちろん立派な登山事故になります。
特に山は携帯電話も繋がりにくい状態もあるでしょうから、救援を呼ぶにも呼べずという状態もあり得ます。

さらにこんなケースも

なんとなく緩やかに感じる道ですが、左側は明らかにガレになっています。
ここで注意したいのは左側のガレより道に落ちている落ち葉の存在です。
落ち葉も結構積もってしまっていたりすると、
それだけで落とし穴を隠す絶好の罠になってしまいます。

万が一歩いている道がガレ側に傾斜していて、
それを落ち葉が隠していたら・・・
滑りやすい落ち葉と共にガレへ急滑落する事も考えられます。

見た目が「平坦で楽な道」というのは思わぬ事故が起こる事もあります。
整備されていない城館遺構では、油断は禁物です。


 低山にある城館といえでも侮るなかれ、それを忘れた時などはよくトラブルに遭遇したりもします。参考にならないと思いますが、管理人の対策方法を少々書いておきます。

@ 少々大げさでも登山道具はそろえておく。
A 道が見つからず時間がかかる事を想定しておく。
B 地図はかならず持って行く。(できればコンパスがあると望ましい)
C 自分の実力や体力に合わせた訪問を心がける。
D 天候が悪化しそうな時は訪問を取りやめる。

ほぼ登山の知識に共通する所が殆どですので、登山系の書籍も危険に備えて目を通しておくと良いと思われます。

 以上の様に埼玉県内でも秩父地方などの城館では、落下すれば致命傷を負いかねない崖があったりします。周囲の遺構に捕らわれずに足元の安全や、自分がどの辺りに居るのかを地図と照らし合わせて確認する事が山城探訪時に必要になるように思います。

 楽しい城館探訪が悲劇の始まりに・・・なんて恐ろしい事にならないようにして下さい。
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生き物達の危険
 
 人里離れた山城を探訪していると様々な野生動物に遭遇する事があるでしょう。幸い私はサルに遭遇した程度で済んでおりますが、中には熊などに遭遇するケースも考えられます。
 これを防ぐ手立てとして熊鈴など大きな音が出る物を持つことにより、熊の方が逃げてくれる場合があります。管理人の場合は人がまず居なそうな場所において、ステレオやラジオなどの音楽を大音量で流しながら歩いたりします。熊も鈴では逃げなくなってきているという話も聞きますので、安全策として数名で話しながら山城に行くという方法が一番のように思えます。

 この項目に類似しますが、冬場になるとイノシシ狩りなどの季節になります。そうなるとイノシシよりも人間(ハンター)の持つ猟銃が非常に危険です。山中で突然犬が来たりとか、吠えられたりした場合は高確率でハンターがイノシシ狩りなどの害獣退治をしています。
 被害を防ぐ方法は、ハンターが猟をしていると分かった時点で、そこに人間が居る事をハンターに知らせるべく大声で知らせたりして、話しかけます。もしハンターより退去を命じたりしたら、素直にそれに従うようにして下さい。
 また、誤射を防ぐためにも自然界に無い色の服を着たりするのも有効と言えます。ハンターはオレンジ色の蛍光色のジャケットを身につけていたりしており、管理人も黄色の蛍光色のジャケットを着て山城を歩きます。この服装の利点は、万が一の遭難に遭った際にも救助隊から発見されやすいというメリットもあります。
 逆に黒系などの目立たない服装で山城に行くことを避け、銃声などが聞こえた場合身を伏せたりしないで下さい。害獣と間違えられて誤射される危険があります。
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人工物の危険
 
 中世城館跡は「城館としての整備は余程史跡整備されていない限りはなんらかの危険が潜んでいる」と思って下さい。それゆえに城館探訪をする目的だけであると危険な人工物について意見を申し上げたいと思います。

●野生動物避けの電気柵
最近城館探訪していて多くなったと思う危険物です。
実際に電流を受けた訳ではないので、どの位の害が人体に及ぶかは分かりませんが、イノシシなどを撃退する程ですからかなりの電流が流れていると思っていいと思います。

こんな感じに張られており、何気なく張られた線の様に思いますが・・・


城館探訪している皆様が誤って触れないようにお願い致します。
 対策はずばり「絶対触れない」という事に尽きます。
 しかしながらこの柵が畦道などに所狭しと張り巡らされている事もありますので、なかなか避けながら進むのが困難な所もあるかも知れません。(これがあったお陰で止むを得ず藪に引き返した事もありました)

 できるだけ地主さん(設置者)の許可を得て通過するのがベストです。どうしても周囲に人が居ない場合などは、プラスチックの握りがあったりしますのでこれを持って外す事はできます。その際に三つ注意点があります。

 1、ワイヤー同士を接触させない事!!
   (ショートして設置者の方に迷惑がかかります)

 2、通過の際、身体がワイヤーに触れないように注意する事。
  (誤って触れてしまいましたが本当にショックが大きく、結構痛いです)

 3、外したワイヤーは必ず元に戻す事。

 土地の農家の方も生活がかかってやっている事です。地元の方には勿論の事、他の探訪者が出入り禁止にされない為にも、地元の方にご迷惑をおかけしない城館探訪をしたいものです。
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 上記は危険な例のほんの一部であると思われます。私も城館探訪中に「これは危ない」と思った事は、こちらに書いていけるようにしたいと思っております。
 当サイトも中世城館跡の所在地や遺構の紹介は致しますが、それをご覧になって訪問された際の事故やトラブル、はあくまで自己責任になります。
 事故やトラブルのない楽しい城館探訪を、どうぞ宜しくお願い致します。
 
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城館調査ハンドブック 新人物往来社 (1993)