中世城館を調べる方法

 2 図書館の資料を見てみよう
 中世の城館を探訪していると、だんだんそこに住んでいた武士の事や、出身や末路など色々な物語が知りたくなってきます。そこで役に立つのが、都道府県史や市町村史などの郷土資料です。
 しかしこれらの資料を全て買い集めるのは、経済的に非常に厳しいところです。そこで公共の図書館を利用した資料の集め方について、ここで書きたいと思います。

市町村史の他にも図書館にはかなり有力な資料が眠っている場合がある。 特に私の城館調査に役に立っているのが市町村史で、城館跡に関する扱いが場所によってマチマチになってしまいますが、中世の領主のお陰で発展を遂げた市町村だと、城館跡を大々的に取り上げる傾向があります。
 まずは図書館の郷土資料が置いてある場所に行き、中世期の辺りが書いてある通史編や資料編などを読んで見ましょう。地形図や地籍図などを所在地表示に使っていたり、縄張り図(ケバ図含む)が掲載されている市町村史があれば、ほぼ当たりです。
 また、郷土史家の方が自費出版されている郷土史本もありますから、時間が許す限りじっくりと資料漁りをしたい所です。
 資料を集めたら、次はその資料の情報を図書館外での研究に活用させてもらわねばなりません。図書館で読んだだけで全て暗記できる方が居られるなら別ですが、通常はコピーかノートに写したりしておきます。

コピーと筆記の写しの比較表
  コピー 筆記による写し
メリット(利点) ● 短時間でより多くの情報量を入手することができる。
● 縄張り図を正確に複写できる。
● 必要な要点だけを記入できるので、経済的。
● 時間をかけて書くので、コピーで複写するのに比べて学習できる。
デメリット(欠点) ● 複写の手続きが必要な上、コピー代は実費である。
● 普通は見開きでコピーする為、必要の無い所までコピーしてしまうのでかさばる。
● 書き写すのにかなりの時間を要する上に情報量が少なく、誤記もありうる。
● 地図などを正確に複写するのはほぼ不可能。

 上の表にコピーと筆記による複写のメリットとデメリットをまとめてみました。どちらもメリットデメリットがあるので、得たい情報量が少ない資料に関してはメモで書き写した方が得な場合もあります。その都度使い分けをするといいと思います。
 
 ではコピーをする時の解説をします。
 通常、図書館ではコピーの申し込み用紙に記入しさえすれば、有料で複写(コピー)ができます。殆どのところは白黒1枚10円でコピーできますが、場所によっては白黒で1枚20円徴収する図書館もありますので、この辺りは行った図書館でよく確認してください。
 資料のコピーできる範囲については著作権法により一部まで。しかも著書の半分までしかコピーできませんので、もう半分がコピーしたい時は後日コピーしに行くという手があります。
 本来ならば図書館の職員がコピーをする所ですが、人員不足のためセルフサービスで自分でコピーする図書館もあります。もしコピーをミスしてしまったら、ミスした部分と引き換えにその部分のコピー代が返ってくる事もあるので、図書館の職員さんに相談してみて下さい。

本棚の一部は埼玉県内の市町村史のコピーで占領されております・・・  こうして手にした資料は「資料名」「著者」「発行年月日」などをしっかり記入しておくと、資料の出所と年代がわかるので便利です。そして資料をそのままに保管するとバラバラになりやすいので、市販されているバインダーやフォルダーなどに収納し、資料ごとに管理しておくと良いでしょう。

 使える資料などは探している内にわかってくるものです。最初の内は「城館跡」の項目を頼りに探してみてましょう。資料を探す内に探す時間も早くなりますので、調べれば調べるほど有力な資料を短時間で取得する確立が高まります。
 よい資料を得て、充実した城館探訪を楽しんで行って下さい。

 
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